今更これについて語る奴おる?と思われる方も多いと思いますが、自分の周りのでも読んだことない人が結構いてめちゃくちゃショックだったので紹介します。
誰もが一度は名前を聞いたことがある作品、ギャンブル漫画の代名詞である超有名漫画カイジシリーズ第二弾。最高傑作とも名高い賭博破壊録について紹介します。
※前作賭博黙示録カイジを読んでいるのを前提に話を進めますのでご注意ください。
カイジシリーズについて
ヤングマガジンにて1996年にて連載がスタート。タイトルを変えシリーズは今も連載中の作品です。
作者はギャンブル漫画で有名な福本伸行先生でカイジシリーズはそんな福本作品の中でも最も知名度のある作品であり、アニメ化、ドラマ化を中心にさまざまなコンテンツへ発展しており、誰しもが名前くらいは聞いたことのあるでしょう。
働きもしない典型的なダメ人間、伊藤カイジが極限の状況に立たされ己に秘められた博才を駆使して戦うギャンブル漫画の代表作です。
賭博破壊録のあらすじ
帝愛グループ社長兵藤に敗れたカイジは己の借金を1000万円に拡大させ、姿をくらませていた。
そんなカイジを追っていた遠藤の前に突如として姿を現したカイジは遠藤に新しいギャンブルを紹介するようにお願いする。しかしカイジの願い届かずカイジは拉致され地下深くの強制労働施設にて働かされることとなった。
脱出不能、体を壊したらアウトの劣悪な環境で借金返済することとなったカイジは唯一の希望として一日外出券を目指すこととなった。
作中のギャンブル
地下チンチロ
カイジ内では珍しくほぼ既存のチンチロルールです。
チンチロはサイコロを3つ振り出た目の強さを競うギャンブルでシンプルかつ完全に運否天賦のゲームとなっています。
地下で行われているチンチロが普通のルールと違うのが出目によるレートが違うことと親は2回続けなくてはならないこと、親の出目に関係なく子もサイを振ることのローカルルールと呼べる範囲のものだけです。
カイジシリーズの中でも非常に人気のある戦いといえます。
巨大パチンコ「沼」
超巨大パチンコであり、数々の挑戦者を破滅に追いやったため「沼」と呼ばれています。
驚くべきはそのレートで通常のパチンコでは一玉1〜4円であるのに対し、沼では一玉4000円という超高額レートにて行われています。
この沼は一発台と呼ばれるものでクリアした者にはこれまで沼に溶けていったお金を全て手にすることができます。(カイジの挑戦時でだいたい7億ほど)
ここが面白い
敵のキャラが濃い
賭博破壊録に登場する敵であるスピンオフ「1日外出録ハンチョウ」でもお馴染みの班長大槻や裏カジノのオーナー一条はカイジシリーズにおける代表格の敵キャラです。
班長大槻は地下チンチロで金を巻き上げ抜け出すことのできない借金地獄に落とし込むヒルのような存在です。どこか小物感が漂っていて、放つセリフが逐一面白くネタキャラとしての要素も強いですが、自分たちの必勝のために作り出した特別ルールは常人では考えられないものでした。
裏カジノのオーナーである一条は自分の自信作である沼に何重にも防御線を張り巡らせ、数々の挑戦者を破滅に追い込んできた猛者です。部下からの信頼も厚いエリートと呼べる人物と言えます。カイジの沼攻略が進むにつれて自信に満ち溢れた姿が徐々に崩れていくのが面白い。決着後のカイジと一条の会話はなかなかくるものがありました。
攻略のロジックが熱い
基本的にカイジという作品においては相手がイカサマや必勝の裏技を持っていてそのイカサマの隙をつくことで勝利を手にすることが多いです。
その中でも賭博破壊録はその色が最も出ているシリーズと言えるでしょう。
敵の隙を見つけたカイジは念入りな準備を繰り返し、自分が必勝できる状況に持っていくこととなるのですが何重にも張り巡らされた敵の防衛線を順番に突破していくロジックが天才的でありユニークなのが面白いです。
有名な話なので一つネタバレを挟みますが「沼」があるフロアが斜面になっていてクリアすることができないと判断したカイジは斜面を元に戻すためにカジノのあるビルごと傾けるという荒技によって突破することに成功しました。
このような常人では考えつかない発想の数々を重ねることによって本来攻略不可能な戦いに勝利していくのです。
カイジ1人の力ではなく仲間達の協力があってこそなのも熱いです。
地下チンチロ編が面白すぎる
チンチロ対決はもちろんのことなのですが地下労働施設で働いているくだりが単純に面白い。
医療環境がまともではない地下施設では病気になったらおしまいというヤバい状況でシリアスな内容のはずなのですがネタ方面での人気が高いです。
地下には娯楽がなく毎晩行われる食べ物やビールなどの売店が唯一の楽しみとされています。そこでは地上の10分の1の価値しかないペリカと呼ばれる通貨によって取引され、地上なら法外レベルの値段で売られているのです。
1日外出券を目指していたカイジでしたが一度贅沢を覚えてしまい歯止めが効かなくなったカイジの豪遊っぷりが真剣な話なのにギャグ漫画のようで笑ってしまいます。
この状況からの打開策がギャンブルなのもクズっぷりが出てて面白いです。
さらに地下チンチロ編には数々の名言が存在し「キンキンに冷えてやがる」や「豪遊、そして散財」などのネタにされているものから、敵であるはずの班長大槻が言う「今日頑張った者にだけ明日が来る」や「贅沢は小出しにしちゃいけない」はなるほど…と素直に感心してしまうほどの名ゼリフとされています。
まとめ
賭博破壊録カイジはシリーズでも1、2を争う人気シリーズです。
スピード感のある地下チンチロ編に初めて億単位のギャンブルである沼での戦いなどまさに最高潮といえる今作はカイジの頭脳が非常に冴えており、相手を圧倒する姿を見ることもできます。
アニメ化、映画化されているのはこのシリーズまでですのでここまで読んでおけば周りとの会話についていけることでしょう。
またアニメ版もめちゃくちゃ面白く、気まぐれで1話を見てしまえば最後までぶっ通しで見てしまいます。
次のシリーズである賭博堕天録についてはこちらで紹介しています

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