皆さんはヴァンパイアと聞くとどういう存在だと認識していますか?大体の方は人の血を吸う不老不死の生物と考えているのではないでしょうか?
今回紹介する漫画ではそんな人を襲う怪物としてではなくヴァンパイア同士の殺し合いが繰り広げられます。ヴァンパイアがテーマの漫画はいくつか存在しますがその中でもここまで過激なバトル漫画は見たことがない。
マンガワンにおいて看板漫画と称されるヴァンパイア達の戦いを描いたバトル漫画「血と灰の女王」について紹介します。
血と灰の女王とは?
マンガワンにて連載している作品で作者はバコハジメ先生です。
今やWebアプリの中でも上位に食い込むマンガワンにおいて絶大な人気を誇り、名実共に看板漫画として扱われているほどの注目作。
富士山の噴火をきっかけにヴァンパイアへと変身できるようになった人間達がお互いに殺し合い王への座をかけて戦うヴァンパイアがテーマのダークバトル漫画であり、かなり過激なグロ描写が特徴的です。
物語の進行は佐神善という少年を通して進んでいくが主人公はドミノというチームのリーダを務める女性である。
あらすじ
富士山の噴火から4か月、火山灰に覆われた世界になってしまった現代を生きる少年佐神善は迷子になってしまった自分の猫を探したどり着いた山奥でイカれた動物虐待者と出会う。
あまりに無残な現場に動揺しながらも即座に犯人を無力化した善であったが犯人が巨大な化け物へと姿を変えてしまったことにより事態は一変。体を抉られ死を覚悟した善であったが謎の少女ドミノ・サザーランドに助けられ一命を取り留めることができた。
次の日、善を襲った化け物により親友を惨殺された善は化け物からの呼び出しに応じ決着をつけるため再び山奥へ向かう。そして自身が持つヴァンパイアの能力を覚醒させ敵を排除することに成功する。
ドミノから自分に起きていることのすべてを聞いた善は富士山の噴火をきっかけに火山灰を被った一部の人間はヴァンパイアとなり世界を支配できる王となるためヴァンパイア同士での殺し合いが始まっているということを知らされる。
最初は戸惑っていた善であったが親友の死と向き合い、これ以上無駄な死を出したくないと決意した善は一人でも多くの命を救うためドミノの元でヴァンパイア同士の戦いに参加していくこととなる。
ここが面白い
エグさ全開のバトル内容
ヴァンパイアを殺すためのの条件は一つ、それは心臓を破壊することです。それ以外は個人差こそありますがヴァンパイアが持つ再生能力により腕や足が千切れようが再生することができるため致命傷にはなりません。
その中でも善の戦い方は自身が持つ高い再生速度を生かしたものであり他のヴァンパイア達と比べても体を損失することが多いので常にバイオレンスでエグい戦いになります。とにかくダークで迫力のある画力も相まって余裕で臓器や骨も飛び出しまくるのが特徴的です。バトルの勢いが凄くグロ表現に一切手加減がないので苦手な方は注意です。
ヴァンパイア達はそれぞれ固有の能力を持っているため能力バトルとしての一面も強く自身の成長に合わせて能力が強化されていくこともあります。
また、戦闘内容は力によるごり押しだけではなくチーム戦ならではの戦略を生かしたバトルも多く、善は周りをよく見ている観察眼が持ち味であるため司令塔のような役割を担うことが多いです。
序盤で先輩である狩野から教わる”格上の相手の倒し方”がなかなかユニークで後半になっても活かされているのが面白いです。
真祖を中心としたチーム
王となる資格を持つ「真祖」と呼ばれるヴァンパイアが3人のみ存在しておりこの真祖は富士山の噴火よりも以前からヴァンパイアとして覚醒していたもので他のヴァンパイア達とは一線を画す強さを持ちます。
ドミノを含むこの真祖達はそれぞれが異なる理想を掲げておりヴァンパイア達は各自自分の信念に近い真祖の下についているので本作ではこの真祖をリーダーとしたチームでの抗争がメインとなっています。
真祖によっては無関係の人間を殺しまくるヤバい奴もおり想像を絶する狂気じみたやり方には軽くトラウマになるほどでした。
ドミノが自分の部下達のことを普段はぞんざいに扱っていながらも信頼しておりここぞという場面でグッとくる言葉を投げかけるのが見ていて熱くなります。ドミノが常に行動を共にしている猫「ドミネコ」との関係性が個人的に好きです。
カッコ良すぎるキャラクター
敵味方問わず登場人物のキャラクターの色が濃く、全員なにかしらの信念を持って戦いに参加しています。信念といっても他人の為に戦う者は善くらいであり、復讐やお金のためなど戦う理由はさまざま。その中には純粋に戦いを楽しんでいるヴァンパイアもいます。
その信念の説明が端的かつ深く描写されており、何故戦うのか?がそれぞれ明確になっているので真剣なバトルに気持ちが入り込んでしまいます。
話やバトル展開はめちゃくちゃエグいのにそれ以外ではギャグの面も多く、主要メンバーの日常的な姿や人間関係などの掘り下げもあるのでヴァンパイア同士の命がけの戦いとのギャップが際立ちます。
また、ヴァンパイアのデザインが秀逸で主人公サイドだけでなく登場するヴァンパイアすべてがかっこよく厨二感が満載な姿をしています。相当派手なデザインも多く、作者が相当書き込んでいるのがみてとれるので関心です。
まとめ
今回紹介した血と灰の女王はヴァンパイアの特性を生かした体が消し飛ぶほどのエグさを持つ迫力満点のバトル漫画でありヴァンパイア固有の能力やチームを生かす戦略性のあるバトルも見逃せません。
web漫画発祥の中でも設定や画力など群を抜いておりそのクオリティの高さから知る人ぞ知る神漫画として定着しています。
物語はまだ中盤であり、真祖の持つ秘密や善達の成長などこれからも盛り上がること間違いなしなので興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。
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